【農ある暮らし】セミナー開催報告 木島平村

2025年10月5日(日)、銀座NAGANOで「長野県で始める農ある暮らしセミナー」を開催しました!当日は木島平村と小川村の2村からゲストスピーカーをお迎えし、ご自身の農ある暮らしについてお話いただきました。その模様をお伝えします。

水と自然そして人と人の繋がり
木島平村 手しごと工房「ふく福」 福地恭子さん

スキーやキャンプで木島平村を訪れるうちに、自然に触れる楽しさに惹かれて、埼玉から移住しました。移住後はスキーインストラクターとして活動を始めました。
夏の仕事を探していた際に、スキー学校の校長でもある「竹内農園」の社長さんに「うちにおいでよ!」と誘っていただいたことが農業との出会いでした。
竹内農園ではコメ、ズッキーニ、キュウリ、ジャガイモ、アスパラガス、パプリカ、ブドウ、トウモロコシ、ルバーブ、野沢菜など多品目の栽培を行っています。私はその中でズッキーニを担当しています。自分の担当を持たせてもらったことで、野菜が我が子のように愛おしく感じます。作業中にふと顔を上げると広い空や美しい景色が見え、川の音が聞こえてくる――。この環境にとっても癒されます。

もともと農業をするつもりで移住したわけではありませんでした。ですが、続けていくうちに楽しくなって、今では田んぼと畑を自分で借り始めました。一番嬉しいのは、自分で育てた野菜を道の駅に出荷できるようになったことです。1個売れる度にすごく嬉しくなります。
地域の方に「家を探している」と話したら、その日のうちに空き家の持ち主とつないでくださり、古民家が見つかりました。とても綺麗な古民家でしたが、あえて自分たちでリノベーションを進めています。まだまだ終わりは見えないけど、この過程が移住の楽しさかなぁと思っています。また、春は山菜、夏は梅干しづくり、冬は漬物や味噌づくりなど、季節の恵みで“手間を楽しむ暮らし”をしています。こうした日々が農ある暮らしの魅力だと感じています。
これまでの経験から、地域の方とのつながりが大切だなと実感しています。すれ違った時に声をかけてくれたり、野菜のお裾分けをくれたりと、とてもあたたかい人たちに囲まれて過ごしています。

移住5年目になった今、何か形にしようと思い「ふく福」という屋号で、木島平米を使用したシフォンケーキを作って販売を始めました。
自然を感じられるとてもいい環境ですので、ぜひ皆さん木島平村に遊びに来てください!