LFPながの0619開催報告

目次

・LFPながの 課題検討会③を開催しました
・課題検討会③ 議事録

LFP⁺ながの 課題検討会③~復旧常備食~を開催!

6月19日(金)、「復旧常備食」をテーマに課題検討会を開催しました。災害時の食の課題や実情について共有するとともに、長野県産食材を活用した「復旧常備食」の開発や普及の方向性について意見交換を行いました。
東日本大震災や能登半島地震の事例を踏まえながら、平時からの備えと有事の支援をつなぐ新たな食の仕組みについて議論を深めました。

課題検討会 議事録

(発言者敬称略)

1.開会
【発言】LFP⁺ながの事務局・(株)産直新聞社 毛賀澤明宏

昨年度より議論を重ねてきた「復旧常備食」をテーマに課題検討会を開催する。防災と地域振興を両立する新たな取り組みとして、復旧常備食の方向性や具体的な商品開発について議論する場にしたい。

2.あいさつ
【発言】農林水産省 大臣官房新事業・食品産業部 企画グループ食料システム連携推進室 川添英記氏

復旧常備食プロジェクトについて、「LFP⁺らしい新商品開発がいよいよ動き出した」ことに期待。行政備蓄向けだけでなく、家庭での日常的な備蓄・消費も視野に入れた取り組みであることを評価し、「マーケットインの発想で、多くの人に選ばれる商品づくりを進めてほしい」と述べた。

3.経過報告
【発言】LFP⁺ながの事務局・(株)産直新聞社 毛賀澤明宏

2025年度から検討を開始したが、当初は防災備蓄向け商品の開発を中心に考えていた。しかし、議論を重ねる中で「災害時の食」をより広い視点で捉える必要性が見えてきた。例えば高齢者や障がい者など要配慮者への対応、ローリングストックの普及、災害時の食にかかわる支援体制づくりなど、「商品開発にとどまらない社会的な取り組みとして進める方向性が固まってきた」と報告した。
また、本年度はプロジェクト交付金の対象事業として位置付け、具体的な商品開発や実証を進める考えである。

4.話題提供① 県の防災食整備の現状について
【発言】長野県 危機管理部 危機管理防災課 危機管理係 主任 大田敬剛氏

能登半島地震の事例を紹介しながら、災害時の食に関する課題について説明。
避難生活では「すぐに食べられる食品の不足」「栄養バランスの偏り」「高齢者や乳幼児、アレルギー対応など要配慮者向け食品の不足」が大きな課題となったと報告した。
また、道路寸断や断水などにより、温かい食事や必要な物資を被災者へ届けることが難しくなるケースもあり、平時からの備えの重要性を強調した。

5.話題提供② 東日本大震災直後の被災地の食の状況
【発言】LFP⁺中央事務局派遣コーディネーター (株)オガル 小関大介氏

東日本大震災の被災経験をもとに、災害時の食は発災直後から復旧期まで段階ごとに必要なものが異なると説明した。避難生活では特にたんぱく源が不足しやすく、健康面への影響も大きかったと報告した。
また、被災生活を支えたのは特別な防災食だけでなく、家庭にある小麦粉や乾物などの日常品だったと紹介。ローリングストックやフェーズフリーの重要性を強調した。
さらに、物流の寸断が大きな課題になる中、地域の飲食店が温かい食事を提供した事例を紹介。「復旧常備食は新商品開発だけでなく、既存商品の活用や見せ方も重要」と述べた。

6.話題提供③ ハンディを持つ方々の被災地の食
【発言】シナのモノがたり合同会社 沖村さやか氏

障がい者就労施設や獣害対策と連携した商品開発事例を紹介。鹿肉シチューや糖尿病患者向けレトルト食品など、複数の社会課題を同時に解決する商品づくりの可能性を示した。また、障がい者施設が製造する乾燥野菜とキッチンカーを組み合わせた被災地支援や、既存食品を災害時に活用する方法をSNSや動画で発信する取り組みも提案。

7.基本方針提案
【発言】(株)マツザワ 森本康雄氏

復旧常備食プロジェクトを「防災と地域振興を両立させる新たな取り組み」と位置付けた。
災害時の食料支援体制を強化するとともに、平時は地域経済の活性化につなげることを目的とし、「信州版・食の共助ネットワーク」の構築を目指す考えを示した。
また、「復旧常備食」は単なる非常食ではなく、「災害後の心身の回復を支える食」と定義。長野県産原料の活用や栄養価、おいしさなどを重視し、災害時だけでなく平時から利用される商品づくりを目指す方針を説明した。

自由討論

【発言】旭松食品(株) 村澤氏
復旧常備食は特別な非常食ではなく、「普段食べているものを災害時にも活用できる仕組み」が重要と指摘。高野豆腐の高い栄養価と保存性に着目し、ミールセット型商品の開発可能性を紹介した。また、賞味期限延長を目的としたオレイン酸大豆の活用や、水戻しでも食べられる高野豆腐の開発を進めていると報告。将来的な県産オレイン酸大豆の生産拡大にも期待を示した。

【発言】(株)長野サンヨーフーズ 星野氏
LFPで取り組んできたソルガム活用事例を紹介。ソルガムを使ったミートソースやチョコレート代替食品の試作を進めており、ビーガン対応やグルテンフリー需要にも応えられる可能性があると説明。長期保存が可能な加工食品として、防災備蓄品との親和性も高いとの見方を示した。

【発言】農林水産省 川添氏
復旧常備食の商品開発が具体化してきたことを評価。長野県産食材を活用した商品開発と家庭でのローリングストック普及の両立に期待を示した。また、全国のLFP事業では商品化後の販売継続が課題となっていることを紹介し、原料調達、価格設定、販路確保、消費者への価値訴求を重視した「マーケットイン」の発想が必要と指摘。イベントや販路開拓支援制度の活用も呼び掛けた。

【発言】全国プラットフォーム事務局(船井総合研究所)伊藤氏
防災・備蓄食品市場の規模や事業化の視点を解説。ローリングストック市場は全国で約1,100億円規模と試算され、長野県内でも一定の市場形成が期待できると説明した。また、道の駅や直売所を防災備蓄食品の発信拠点として活用する構想を提案。防災を切り口とした長野県独自のブランド形成や、地域全体での機運醸成の可能性を示した。

まとめ

参加者からは、復旧常備食を単なる備蓄品ではなく、日常的に消費される食品として普及させることが重要との意見が相次いだ。特に県産原料の活用、障がい者施設や農業者との連携、道の駅・直売所を活用した販売体制づくりなど、多様な主体が関わるLFPらしい取り組みとして発展させる方向性を確認した。
また、高野豆腐や県産米・県産牛を活用したリゾットなどを候補に商品開発を進めることとなった。

今後も月1回程度の課題検討会を継続開催し、商品開発と普及活動の両輪でプロジェクトを推進してまいります。

※次回は7月7日(オンライン)に「テーマ別課題検討会④」、7月22日(長野市+オンライン)に「全体研修会&テーマ別課題検討会⑤」を開催します。参加希望の方は、下記よりお申し込みください!

・参加申込(7月分)はこちら
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お問い合わせ

【連絡先】LFPながの事務局 (株)産直新聞社
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