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【特集 薪ストーブのある暮らし】知っておきたい、薪のこと

薪ストーブのある暮らしに欠かせない薪。どうやって手に入れるのか、選び方はあるのか、ここで少し見ていこう。

薪の種類と薪に適した木

薪には、ナラ、クヌギなどの広葉樹が適していると言われるが、実は樹種は関係ない。同じ重さの薪を燃やすとほぼ同じ熱量がでるそうだ。薪ストーブを販売する株式会社エープラスが信州大学と共同研究を行った結果、針葉樹は煙突が詰まりやすい、ストーブを傷めるといった事実はないことがわかった。

大切なのは、十分に乾燥した薪を使うこと。どんな樹種でも乾燥が足りなければ十分な熱量が得られないだけでなく、ススや煙の原因となり、ストーブの劣化を早めることもある。

薪の長さ

薪の長さは、使う薪ストーブの炉のサイズで決める。各メーカーからそのストーブにあった薪の長さも提示されているそうだ。炉の長さより5〜10センチメートル短い長さを目安にしたい。長すぎると、扉やガラスを傷める可能性もある。

薪の割り方

薪は原木(長い状態の木)を一定の長さに切ってから割っていく。薪のサイズは太割(10〜12センチメートル程度)、中割(6〜7センチメートル程度)、小割(2〜3センチメートル程度)の3種ほどに分けて用意すると使いやすい。太割は径の大きな木なら6〜8等分、小さめなら4等分を目安に割っていく。中割はその半分程度、小割はさらに割っていく。小割を作る時は、小型の斧を使うと作りやすい。

薪の割り方と燃え方の関係

薪が細ければ火付きは早いが火持ちは悪く、太ければ火付きは悪いが火持ちは良くなる。着火時は小割の焚付けで早く火をおこし、火がまわり安定してきたら太割の薪を投入し火を保つようにすると良い。

薪を手に入れるには?

薪の種類や作り方を見てきたが、薪はどうやって手に入れたら良いのだろうか。以下の方法を検討しよう!

❶ 購入する

 ストーブショップ、ホームセンター、直売所、薪専門店、

 薪の宅配サービスなどで購入可能。

❷ 原木を購入する

 森林組合等から購入。

❸ 地域や知人の伐採木をもらう

 自治体で間伐材情報などが出ていることもある。

農産物直売所でも売っている‼

直売所でも薪を販売しているところがある。その一部をご紹介。近くの直売所も、ぜひ覗いてみてほしい。ここでは、その一部をご紹介!

きなあた瑞浪(岐阜県)

生産者のこだわりコーナーに工芸品などと一緒に薪を置いています。この地域では、焼き物などに薪を使用する方もいるため1年中販売しています。お店に常時あるのは5〜6束ほどですが、注文も承っています。販売期間:年中

あんしん市場 牛牧直売所(長野県)

就労継続支援B型事業所こぶし園さんが出荷してくれています。樹種はさまざまな種類が出てきますが、杉やヒノキが多めです。1年中、薪の販売を行っています。販売期間:年中

三股町物産館よかもんや(宮崎県)

よかもんやでは、年中通して薪を販売しています。薪はストーブだけでなく、お風呂を焚くのに使っている方、太陽光発電を使用しているご家庭で、太陽の少ない冬場にお買い求めいただくことが多いです。販売期間:年中

便利な薪の宅配サービスも!

ストーブ販売店の(株)ディーエルディー(本社:長野県伊那市)では薪の宅配サービスも行っています。専用の薪ラックを設置してシーズン中薪がなくならないように補充していくサービスです。宅配サービスは長野県・山梨県エリア、仙台エリア、愛知県・岐阜県エリアで行っています。詳しい販売エリアは同社のホームページでもご確認いただけます。

【話してくれた人】

三ツ井陽一郎さん

薪ストーブ・暖炉の輸入、ガーデングッズやBBQグッズの販売など「火のある暮らし」を楽しむためのアイテムを多数取り揃える株式会社エープラスおよびストーブを販売する株式会社ディーエルディーの代表取締役。冬を快適に、そして自然と共にある暮らしのために、薪ストーブの普及に努めている。

※この記事は、『産直コペル』Vol.33(2019年1月号)の特集を抜粋したものです。

 

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産直コペル 編集部
この記事は、産直新聞社の企画・編集となります。